2026.09.15
2026年8月28日付パブリックコメント結果を踏まえた比較・推奨の留意点(その3)
のぞみ総合法律事務所
弁護士 吉田 桂公
(前回からの続き)
3 比較・推奨の留意点
(5)顧客に以下のように伝えて当該保険商品を推奨することは、認められるか?
①「この保険商品の保険料が最も安いです」
②「当社の経営方針により、この保険会社をおすすめします」
③「私の経験上、この商品が良いです」
④「当社は、この保険会社の事務手続きに精通しており、おすすめです」
⑤「この商品は売れ筋なので、おすすめです」
⑥「この保険会社は事故対応件数が多いので、おすすめです」
⑦「この保険会社は事故対応が良いので、おすすめです」
⑧「この保険会社は格付が良いので、おすすめです」
⑨「この商品は、当社が採用しているシステムが選定したものであり、おすすめします」
ア 改正監督指針の規定
(ア)改正監督指針の規定
改正監督指針Ⅱ-4-2-9(5)①B(a)は、「乗合代理店が二以上の比較可能な同種の保険契約の中から顧客の意向に沿って保険契約を選別し、一又は二以上の保険契約を提示・推奨する場合には、当該提示・推奨する保険契約の概要及び提示・推奨する基準や理由等を説明しているか。また、顧客の求めに応じて契約内容を説明しているか」(以下「前段」といいます。)、「特に、顧客の意向に沿って選別した保険契約の中から、商品特性や保険料水準等により、特定の保険契約を推奨する場合には、顧客の最善の利益を勘案したものとして、保険募集人や乗合代理店の都合によることなく、合理的かつ一定の具体性を有する基準や理由等を説明しているか。その場合、推奨する特定の保険契約以外の保険契約もある旨及び顧客の求めに応じて、それらの保険契約の概要又は契約内容を説明する旨を説明しているか」(以下「後段」といいます。)と規定しています。
なお、前段は、乗合代理店が「二以上の比較可能な同種の保険契約」の中から、顧客の意向に沿って、一又は二以上の保険契約を選別し、提示・推奨する場合の説明を求めるものであり、後段は、特に特定の保険契約を推奨する場合には、保険募集人の恣意的な判断が介在する程度が高まることから、顧客の最善の利益を勘案し、代理店都合によらない合理的かつ具体的な基準や理由の説明が特に重要であることを明確化したものです(パブコメ結果No.424)。
(イ)「商品特性」とは?
「商品特性」とは、保険の種別、保障(補償)内容、特約、免責、保険期間等、当該保険契約の内容・条件に関する特徴を指します(パブコメ結果No.442)。
(ウ)「合理的かつ一定の具体性を有する基準や理由等」とは?
「合理的かつ一定の具体性を有する基準や理由等」の内容、説明時点及び記録方法について、金融庁は、「一概にお示しすることは困難です」としながらも、「一般論としては、特定の保険契約を提示・推奨する場合には、具体的な顧客の意向を把握する必要があります。その上で、提示・推奨理由として、保障(補償)内容、保障(補償)期間、特約等の商品特性や保険料水準を踏まえた合理的かつ具体的な説明であり、顧客の比較判断に資する客観的事項である必要があります」、「これら推奨基準や理由は、顧客の属性のみによって一律に定めるのではなく、顧客の具体的な意向を踏まえる必要があります」(パブコメ結果No.439)との見解を示し、また、「合理的かつ一定の具体性を有する基準や理由」とは、「顧客が重視する事項との関係で、保障(補償)内容、保障(補償)期間、特約等の商品特性や保険料水準を踏まえた合理的かつ具体的な説明であり、顧客の比較判断に資する事項である必要があります」(パブコメ結果No.481)としています。さらに、金融庁は、「「提示・推奨する基準や理由等」が、顧客の最善の利益の観点から、合理的かつ一定の具体性を有するかは、顧客の意向、商品特性等を踏まえ、個別具体的に判断されますが、例えば、顧客が重視する事項との関係で、保障(補償)内容、保険料水準、特約、免責、保障(補償)期間、支払事由を理由として説明する場合には、合理的かつ一定の具体性を有する理由となり得ます」(パブコメ結果No.419~420)との見解も示しています。
これらによれば、「合理的かつ一定の具体性を有する基準や理由等」とは、顧客の意向との関係で、商品特性や保険料水準を踏まえたものであり、また、顧客の比較判断に資する客観的事項である必要があると考えられます。
(エ)保険商品に直接関係する事項の説明の必要性
比較推奨販売を行うに当たっては、顧客が自らの抱えるリスクや保険ニーズに合致した保険商品であるかを十分に確認できるよう、保険募集人が保険商品に係る事項について顧客の意向を丁寧に把握することが前提となります。こうした点を踏まえると、顧客の意向に沿って特定の保険商品を提示・推奨する際には、主たる基準や理由等として、顧客の意向に沿う保障(補償)内容等の商品特性や保険料水準といった保険商品に直接関係する事項を説明する必要があります(パブコメ結果No.77、393~411等)。顧客の意向に沿った保険契約を選別するに当たり、商品特性以外の顧客の意向を確認することは一概に否定されるものではありませんが(パブコメ結果No.443)、「保険商品に直接関係する事項」を説明する必要があるとの点は、留意が必要です。
パブコメ結果No.73は、「乗合代理店が、特定の保険契約を提案する場合においては、まず、補償内容等の商品特性や保険料水準について具体的な意向を確認する必要があることを前提に、合理的かつ一定の具体性を有する基準や理由等として説明可能であり、他の商品選択肢を不当に排除しない事項についてあわせて顧客の意向を把握することが考えられます」(下線部筆者。以下、同じ)、また、パブコメ結果No.437は、「顧客の意向を把握する過程においては、顧客が自らのリスクや保険ニーズを適切に認識し意向を表明できるよう、商品特性等といった保険商品に直接関係する事項を確認した上で、意向把握のために確認する事項が、他の商品選択肢を不当に排除しない合理的かつ一定の具体性を有するものとなっているか留意する必要があります」としており、以下のプロセスが必要になると考えられます。
(ⅰ)まず、保障(補償)内容等の商品特性や保険料水準といった「保険商品に直接関係する事項」に関する意向を確認する[1]
(ⅱ)その上で、他の商品選択肢を不当に排除しない合理的かつ一定の具体性を有する事項に関する意向を確認する
イ ①「この保険商品の保険料が最も安いです」について
保険料水準は「保険商品に直接関係する事項」に該当しますが、顧客が保険料水準を重視する意向を示している場合でも、保険料の多寡のみをもって直ちに商品を選別し、提示・推奨するのではなく、顧客のリスク認識、保障(補償)内容、保険金額、保険期間、特約、免責等について、適切に意向を把握する必要があります(パブコメ結果No.81、417~418等)。
その上で、保障(補償)内容、特約、保険金額、免責金額、保険期間、対象リスク等の前提条件を可能な限り同一又は近似の条件にした上で、複数保険会社の保険料を比較し、その結果を提示・推奨理由の一つとすることは考えられます(パブコメ結果No.441等)。保険料に関する比較表示を行う場合は、監督指針Ⅱ-4-2-2(9)④[2]の趣旨に照らして、契約条件や保障(補償)内容の概要等、保険料に影響を与えるような前提条件について、顧客に適切に示す必要があり、かつ、前提条件や補償内容の差異により保険料が異なる場合がある旨、顧客に予め説明することが重要です(パブコメ結果No.430等)。
ウ ②「当社の経営方針により、この保険会社をおすすめします」について
規則第227条の2第3項第4号ハが廃止された趣旨[3]に照らし、特定の保険契約を提案する場合、経営方針など代理店の都合を理由として、当該保険契約を提案することは、顧客の意向に沿わない保険契約の提案と考えられ、適切ではありません(パブコメ結果No.59、412)。
なお、このほか、代理店都合とされるものとしては、手数料水準、販売目標、保険会社からの便宜供与、保険会社との取引関係、乗合代理店と保険会社との属人的な関係、事務連携のしやすさ、営業上の関係、資本・取引関係、社内都合、「当社独自の基準による」との理由があります(パブコメ結果No.59、71、393~411、412、435)。[4]
エ ③「私の経験上、この商品が良いです」について
規則第227条の2第3項第4号ハの廃止の趣旨に照らして、保険募集人の主観的又は属人的判断に基づく事項を基準・理由とすることは、不適切な提案に該当し得るため、適切ではなく(パブコメ結果No.59等)、保険募集人の経験を根拠として、特定の保険会社又は特定の保険契約を推奨することも適切ではありません(パブコメ結果No.479)。なお、募集人ごとの感覚のみによる属人的・恣意的な商品選別も適切ではありません(パブコメ結果No.90)。
オ ④「当社は、この保険会社の事務手続きに精通しており、おすすめです」について
金融庁は、「顧客が「乗合代理店の保険募集人が取扱いに慣れている保険会社の商品」を希望する場合であっても、保険募集人の属人的又は主観的な事情を理由に特定の保険契約を提案することは、顧客の意向に沿わない特定の保険契約の選別に該当し得るため、適切ではありません。このような場合には、顧客が何を重視しているのかを確認した上で、例えば、保障(補償)内容、保険料水準、特約、免責金額等、顧客の比較判断に資する事項との関係で、合理的かつ一定の具体性を有する説明を行う必要があります」(パブコメ結果No.76)との見解、また、「顧客の意向に沿って複数の保険契約を提案した後であっても、「保険募集人が特定の保険会社の事務手続に精通している」ことを理由に、特定の保険契約を実質的に提案することは適切ではありません」、「保険募集人の事務習熟度は、基本的には代理店の業務都合・属人的事情であり、それを理由として特定の保険会社又は特定の保険契約へ誘導し得る運用を行うことは、比較推奨販売規制の趣旨に照らし問題となり得ます」(パブコメ結果No.87)との見解を示しています。
これらを踏まえると、「当社は、この保険会社の事務手続きに精通しており、おすすめです」との説明は不適切であり、保障(補償)内容、保険料水準、特約、免責金額等(「保険商品に直接関係する事項」)に関する顧客意向を確認する必要があります。
カ ⑤「この商品は売れ筋なので、おすすめです」について
顧客が「売れ筋」[5]等の商品特性と直結しない事項についても重視する場合には、保険商品に直接関係する事項とあわせて、提示・推奨理由とすることは否定されません(パブコメ結果No.447~452等)。ただし、これらの事項は顧客意向との関係で合理性・具体性を有し、顧客の比較判断に資する客観的事項である必要があります。また、これらの事項は商品特性と直結せず、恣意的な推奨につながるおそれがある点に留意が必要です(パブコメ結果No.447~452等)。
そして、提示・推奨の基準や理由等に係る数値・資料の根拠について、例えば、いわゆる「ハ方式」[6]に基づいて乗合代理店の店舗ごとに異なる保険会社の保険契約を取り扱っていたことを前提として、特定の保険契約を推奨するような資料等に基づく場合など、結果として、恣意的な選別とならないよう、収集期間、対象、件数、集計・評価方法等を明らかにするなど、合理性を適切に判断すべきです(パブコメ結果No.447~452等)[7]。[8]
キ ⑥「この保険会社は事故対応件数が多いので、おすすめです」について
事故対応件数も商品特性と直結しない事項であり、パブコメ結果では、上記カ(⑤「この商品は売れ筋なので、おすすめです」)と同様の留意点が示されています(パブコメ結果No.77、393~411)。
ク ⑦「この保険会社は事故対応が良いので、おすすめです」について
金融庁は、「「事故対応が良い保険会社」といった意向については、商品特性や保険料水準についての意向を確認するとともに顧客が重視する内容を具体化することが重要です。例えば、事故受付時間、ロードサービス、示談交渉サービスの有無、保険金支払手続、事故後のサポート内容等のうち合理的かつ一定の具体性を有する基準や理由等として説明可能であり、顧客の比較判断に資する事項について顧客の意向を確認し、各保険契約の内容等の商品特性や保険料水準とあわせて分かりやすく説明することが考えられます」(パブコメ結果No.86)との見解、また、「「A社は事故対応サービスが充実している」とのみ説明する場合は、一般に抽象的であり、事故受付体制、受付時間、ロードサービス、事故後のサポート内容、保険金支払手続等、顧客の比較判断に関係する合理的かつ具体的な事項に即して説明する必要があります」(パブコメ結果No.80)との見解を示しています[9]。
そのため、単に「この保険会社は事故対応が良いので、おすすめです」との説明にとどまるのではなく、以下の対応が求められます。
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- 商品特性や保険料水準についての顧客意向を確認する
- 事故受付体制、事故受付時間、ロードサービス、示談交渉サービスの有無、事故後のサポート内容、保険金支払手続等についての顧客意向を確認する
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ケ ⑧「この保険会社は格付が良いので、おすすめです」について
金融庁は、「保険会社の規模や格付等のみをもって直ちに特定の保険契約を選別し、提示・推奨すること」は適切ではない、との見解を示しており(パブコメ結果No.508)、「この保険会社は格付が良いので、おすすめです」との説明は不適切です。
コ ⑨「この商品は、当社が採用しているシステムが選定したものであり、おすすめです」について
金融庁は、「システムにより特定の保険契約を選別し、提示・推奨する場合であっても、保険募集人は、当該提示・推奨について「合理的かつ一定の具体性を有する基準や理由」の説明を行う必要」があり、「単に「システムにより推奨された」との説明では足りず、顧客の意向との対応関係を踏まえた提示・推奨の基準や理由」など改正監督指針Ⅱ-4-2-9(5)に照らして適切に説明することが必要であるとの見解を示しています(パブコメ結果No.434)。
したがって、「この商品は、当社が採用しているシステムが選定したものであり、おすすめです」との説明では不十分であり、顧客の意向との対応関係を踏まえた提示・推奨の基準や理由も説明する必要があります。[10]
なお、商品選別・提案にAIを用いる場合であっても、改正監督指針Ⅱ-4-2-9(5)②Bに基づき、顧客の意向を適切に把握し、当該意向に沿って、合理的かつ一定の具体性を有する基準や理由等により保険契約を選別し、提示・推奨する必要があります(パブコメ結果No.507)。また、商品選別・提案を行うにあたっては、AIが提示した推奨結果を機械的に採用するのではなく、使用データ、比較対象商品の範囲、選定ロジック、推奨理由、手数料水準・販売実績等による不適切な影響の有無について、保険代理店において確認・検証し、顧客に分かりやすく説明できる態勢を整備する必要があります(パブコメ結果No.507)。
サ まとめ
(ア)必要なプロセスは、以下のとおりです。
(ⅰ)まず、保障(補償)内容等の商品特性や保険料水準といった「保険商品に直接関係する事項」に関する意向を確認する
(ⅱ)その上で、他の商品選択肢を不当に排除しない合理的かつ一定の具体性を有する事項に関する意向を確認する
(イ)代理店の都合や、保険募集人の主観的・属人的判断、属人的事情に基づく事項(②「当社の経営方針により、この保険会社をおすすめします」、③「私の経験上、この商品が良いです」、④「当社は、この保険会社の事務手続きに精通しており、おすすめです」)を基準・理由とすることは、上記(ⅱ)を満たさず、認められません。
(ウ)事故対応件数や販売実績等の商品特性と直結しない事項については、顧客がこれらを重視する場合は、保険商品に直接関係する事項と合わせて(つまり、上記(ⅰ)を満たすことを前提として)、提示・推奨理由とすることは否定されません。
しかし、提示・推奨の基準や理由等に係る数値・資料の根拠について、収集期間、対象、件数、集計・評価方法等を明らかにする必要があります。「ハ方式」に基づいて乗合代理店の店舗ごとに異なる保険会社の保険契約を取り扱っていたことを前提として、特定の保険契約を推奨するような資料等に基づく場合など、恣意的な選別となってはいけません。これを踏まえると、これまで「ハ方式」を採用していた代理店においては、推奨保険会社・推奨商品の取扱実績が多いことは当然であり、これを提示・推奨の基準・理由に用いることは、恣意的な選別に該当するおそれがあるため、避けるべきと考えます。
(エ)事故対応も商品特性と直結しない事項であるところ、顧客がこれを重視する場合は、保険商品に直接関係する事項と合わせて(つまり、上記(ⅰ)を満たすことを前提として)、提示・推奨理由とすることは可能ですが、「事故対応の良さ」の内容を具体化する必要があり、事故受付体制、事故受付時間、ロードサービス、示談交渉サービスの有無、事故後のサポート内容、保険金支払手続等についての顧客意向を確認することが求められます。
(オ)保険会社の規模や格付については、それのみをもって直ちに特定の保険契約を選別し、提示・推奨することは適切ではなく、顧客が何を重視するのかを具体化し、また、保険商品に直接関係する事項に関する意向を確認する必要があります。
(カ)商品比較システムを用いて商品を選定する場合、「この商品は、当社が採用しているシステムが選定したものであり、おすすめです」との説明では不十分であり、顧客の意向との対応関係を踏まえた提示・推奨の基準や理由も説明する必要があります。
(「その4」に続く)
[1] なお、価格重視・保障(補償)内容重視といった優先順位の確認は、顧客の意向把握に含まれ得ますが、これらの確認のみで常に十分というものではなく、顧客のリスク認識、必要な補償内容、保険金額、保険期間、特約、免責、保険料負担の許容度等を踏まえ、顧客の意向を具体化することが重要です(パブコメ結果No.85)。
[2] 保険料に関する比較表示を行う場合は、保険料に関して顧客が過度に注目するよう誘導したり、保障(補償)内容等の他の重要な要素を看過させるような表示を行うことがないよう配慮されているか。また、顧客が保険料のみに注目することを防ぐため、保険料だけではなく保障(補償)内容等の他の要素も考慮に入れたうえで比較・検討することが必要である旨の注意喚起を促す文言を併せて記載すること等、比較表の構成や記載方法等について、顧客の誤解を招かないよう工夫がされているか。
(注1)契約条件や保障(補償)内容の概要等、保険料に影響を与えるような前提条件を併せて記載することが適切な表示として最低限必要と考えられる。
(注2)顧客の年齢や性別等の前提条件に応じ、適用される保険料の相違が顕著である場合には、前提条件の相違により保険料が異なる場合があるので、実際に適用される保険料について保険会社に問い合わせたうえで商品選択を行うことが必要である旨の注意喚起を促す文言を併せて記載することが適当と考えられる。
[3] 規則第227条の2第3項第4号ハの廃止の趣旨は、便宜供与等により代理店の利益のみを優先して特定の保険契約の推奨が行われ、顧客の適切な商品選択の機会が阻害されないよう求める点にあります(パブコメ結果No.77等)。
[4] なお、乗合代理店と保険会社との属人的な関係、事務連携のしやすさ、営業上の関係等の代理店の都合を、「顧客への迅速な情報提供」等と形式的に言い換え、顧客の最善の利益を勘案した理由であるかのように説明することは適切ではありません(パブコメ結果No.435)。
[5] 「販売実績」(パブコメ結果No.77、393~411)、「ランキング上位」、「当該代理店における販売量の多さ」(パブコメ結果No.447~452)、「保有契約件数」、「年間取扱件数上位」(パブコメ結果No.463~464)、「人気商品である」(パブコメ結果No.481)についても、同様です。
[6] 代理店独自の推奨理由・基準に沿って商品を選別し、商品を推奨する方法。
[7] これまで「ハ方式」を採用していた代理店においては、推奨保険会社・推奨商品の取扱実績が多いことは当然であり、これを提示・推奨の基準・理由に用いることは、恣意的な選別に該当するおそれがあるため、避けるべきと考えます。
[8] なお、外部評価機関による資料を用いるなど、乗合代理店において、当該資料の合理性や具体性を検証することが困難であるおそれが高い場合、調査主体、調査対象、調査時期、評価項目、サンプル数、集計方法等により結果が異なり得るため、当該資料の性質や限界を踏まえ、顧客に誤認を与えないようこれらについて説明する必要があります(パブコメ結果No.447~452)。
[9] 推奨理由は必ずしも定量的データに限られませんが、保険募集人の主観的評価や属人的な事情を提案理由とすることは不適切です(パブコメ結果No.86)。
[10] なお、金融庁は、「乗合代理店が、代理店委託契約又はこれに基づく覚書等により取り扱うこととされている保険契約の中に「二以上の比較可能な同種の保険契約」が存在する場合には、比較システムへの掲載の有無のみを理由として、当該保険契約を比較推奨販売の対象から除外することは適切ではありません」、「比較システムに掲載されていない保険契約であっても、当該乗合代理店が取り扱うことができ、顧客の意向に照らして比較可能な同種の保険契約に該当する場合には、保険会社からの資料提供、商品資料、照会対応等を通じて必要な情報を確認し、顧客の意向に沿って適切に選別し、提示・推奨する必要があります」との見解を示しており(パブコメ結果No.474)、取扱保険会社の中で、商品比較システムに搭載されていない保険会社がある場合には、注意が必要です。